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1.202019
マイクロチップについて

マイクロチップについて
当院では、手術が済んだ猫には耳カットを強く推奨しています。
もちろんTNRなどで猫をお外に戻す場合は必須としています。
しかし、耳カットをどうしてもしたくないという猫に対しては、
耳カットをしないかわりにマイクロチップの装着を必須とさせていただくことにしました。
マイクロチップとは?
意外と知られていませんが、日本の動物愛護管理法では、犬やねこなどの動物の所有者は、自分の所有であることを明らかにするために、マイクロチップの装着等を行うべき旨が定められています。義務ではありませんが推奨されています。
フランスやスイス、ベルギー、オーストラリアなどでは飼い主によるペットへのマイクロチップ装着は義務化されている国もあります。
マイクロチップを装着するメリット・デメリットは?
《メリット》
・迷子になって保護されたとき身元確認ができる
・あやまって殺処分されることを防ぐ
・一度装着すれば半永久的に持続
・災害対策になる
・ペット保険が割引になる場合がある
《デメリット》
・施設によっては読み取り機がない場合がある
・体内で移動したり暴れたりなどしうまく読み取れない場合がある
・埋め込みによる拒否反応がゼロではない
マイクロチップ装着でできること
マイクロチップに埋め込むことができるデータは以下です
《飼い主の情報》
・氏名
・住所
・連絡先
《猫の情報》
・名前
・生年月日
・毛色や種類
災害が起こると猫は家を飛び出してしまう
神戸は、ご存知の通り1995年に神戸大震災があった場所です。
突然の揺れに驚いた犬や猫がたくさん家を飛び出してしまいました。
ふだんはそんなことがない子でも、
そういうときは想定外の行動をとることは少なくありません。
それは東日本大震災でも同じでした。
一度外に飛び出したペットをみなさん必死に探されるのですが、震災のあとはみんなその日の生活もままならない状況で、なかなか犬や猫の所在は見つかりません。そのまましばらくお外の生活を余儀なくされるペットたちが、震災のあとは大量発生します。
それをそのままにしておくと犬も猫も繁殖をして増えてしまいますから、全国から多くのボランティアさんたちが被災地に入り、どんどん捕獲をすすめて保護したり不妊手術を行います。
そのときに、ふたたびお腹が開かれることのないよう、
まずは耳カットがあれば「手術済み」のしるしになります。
マイクロチップは身分証明書
飼い犬・飼い猫であれば、首輪等に連絡先をかかれている飼い主さんは多いと思いますが、
お外に出てしばらくすると外れてしまうことも少なくありません。
そんなときマイクロチップの装着があれば、
行政の保健所や保護団体に収容されたときに飼い主さんのもとに連絡がきます。
(100%ではありません)
震災時の混沌とした状況のなか、あやまって殺処分されてしまう
リスクをできるだけ避けられる大きなメリットがあるのです。
もちろん、マイクロチップには前述したとおり、多少のデメリットもありますので
いろんな情報を参考にして飼い主さん・保護主さんが選択してあげてください。
当院が耳カットとマイクロチップを推奨するのはこうした理由からです。
当院では、不妊手術と同時にマイクロチップの埋め込みもするので、猫にとって痛みはありません。
耳カットなしの手術の場合は、マイクロチップの装着と登録料が手術料金に含まれています。
(メス:13,800円・オス:9.800円)
マイクロチップの装着のみの場合は、登録料込みの3,780円でお受けしています。
参考資料